先日データが消えた中に、軍艦島記事がありまして、地味にこたえてとまっておりましたが久しぶりの長崎編です。ろぼかにについては登場人物まとめをご参考ください。
全行程はこちらをどうぞ
軍艦島って何?
明治時代~昭和時代のにかけて海底炭坑を採掘していた島です。
2015年に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の史跡の一つとして、世界文化遺産に登録されました。
実は今回の長崎の旅は、そもそもここに行きたくてヒシルスが推しました。
というのも、先に上司が軍艦島に行かれたのですが、その土産話を聞いている時、
「これ数年したら上陸はできなくなるかもよ」
と言われたからです。
話をきいた時はそこまでピンとはこなかったのですが、それでも、エアーズロックが登頂禁止になったりした話は知っていたので、観光地は、ずっと観光地として存在できるわけではないという話は理解できました。
え、数年って、そんな近々??
歴史は好きだけど正直近現代は専門外なのであんまり知らないんだけど、でも、今行ける時代生きているのに、行けるうちに行っておかないと、私後悔しない??
……というわけで、ろぼかににめっちゃプッシュしました。
旅行行きたいけどどこいくー?みたいは話はろぼかにとでていたのですが、それまで全然案として出ていなかった長崎を突然推しだしたの、今考えるとよくろぼかにOKしてくれたなあと思います。感謝。
ちなみにろぼ曰く、
「軍艦島に行くって職場の人に言ったら、女子はそうでもなかったけど、男性社員のくいつきがめちゃくちゃよかった」
らしいw ごめん女子旅なのに硬派になって。
そんなわけで、実は軍艦島の事は、炭坑とってたよ!世界遺産になったよ!位の事しか知らずにいったのですが、今回の旅でとんでもなくすごい所だったと勉強しました。
いやここ、三菱所有で、公営じゃないんですが、会社で学校つくっちゃっているのですよ。コンクリートで固めた島での憩いのために屋上庭園をつくるとか考え方もものすごく現代的です。
病院も神社も映画館もあって、無いのは火葬場と墓場くらいといわれたとか。
そんなにイロイロ揃っているけど、広さは縦160m横480mしかありません。実際上陸して歩いてみましたが、島の4分の1を歩くのに数分でしたからね。鉄筋コンクリートで高さで増やしていったかんじですね。
当然住居は狭くなりますが、当時普及していなかったテレビや冷蔵庫を普通にみんな持っていたので、「ごみごみしたところで貧しい暮らし」というものではなかったみたいです。仕事は危険ですが、その分お給金もよかったのです。
さて、歴史的事実はここまでとして、レポを書いていきますね。
軍艦島に行くには
先述の通り、軍艦島上陸が旅の目的だったので、まずツアーを探したのですが、旅行会社でのツアーは実はあまり数がありません。
ヒシルスは旅慣れていないのでいきなり頓挫したのですが、もつべきものは友人です。
かにの家族は海外バンバン行く人なので、「現地ツアー」の話をかににレクチャー、そこから、軍艦島ツアーは基本現地ツアー、しかも5社しかないという所までたどり着きました。
旅慣れていない自分たちで行程を組むのはどきどきしましたが、かにの家族様の明言。
「日本語が通じるからどうにでもなる」
せやな…!!
今回の長崎旅は軍艦島中心に考えた結果、自力で行程組むことになったのです。
もちろん、全行程編にも書いたとおり、打ち合わせがはやかったのと、3人ともが調べ物が苦でない性格だったっていうのは大きいですけどね。
5社のうちどこにするか考えるのに非常にお世話になったサイト様を感謝をこめて貼っておきます。
本当に、代理店通さないで自力で探す私達とって、めちゃくちゃわかりやすくて、ありがたかった!!
サイトをみていただくとわかりますが、船の大きさとかサービスとか各社特色があるため、これから代理店を通さず軍艦島に行かれる方はよく検討してください。
余談ではありますが、いうても世界遺産ですので、許可なしに上陸はできません。自家用クルーズを持っているセレブでも上陸できませんので、必ずツアーに参加しましょう。
軍艦島上陸ツアーの注意点
・上陸できるとは限りません。
当たり前といえば当たり前ですが、船なので、天候によって出せない時もありますし、船を出せても接岸できなければ上陸できません。実際私に話しをしてくれた上司は上陸できませんでした。各社上陸できない場合の対応が違いますので、事前によくみておきましょう。
・酔い止めは持っていきましょう。
これも上司の話ですが、上陸できないけど船は出せたので島を周遊してくれたらしいのですが、上陸できないような海ですからね!ツアー参加者だいたいグロッキーだったそうです。うまれてはじめて船酔いしたらしい。
そこまで極端ではないにしても、慣れない土地でドラッグストアを探すのは大変なので、地元で買って持って行く方がベターです。自然のことなので、海がどうかなんて当日までわかりませんしね。
ヒシルスは船酔いするタイプなので自信を持っていえますが、一度酔うと、旅全然たのしめなくなるので、船酔いをなめてはいけない。
・必ず歩きやすい靴で参加しましょう。
整備はしてありますが、歩きながらの見学にもなります。特に、床が格子状の所もあるので、ピンヒールは絶対アウト。そもそも桟橋を歩くのに向きませんので、ハイヒールや脱げやすい靴はやめましょう。
・大きな荷物は、ホテルやコインロッカーに預けましょう。
まず船内が狭いので大きい荷物を持って乗船できませんし、上陸時時両手はあけておくように言われます。
また、ヒシルスの参加したツアーの場合、席が固定ではなかったため、行きと帰りの席も違いましたし、荷物は置いていかないように指示がありました。
・乗船前に御手洗いは済ませておきましょう。
まず島にはトイレはありません。
船によっては船にトイレのあるものもありますが、船内の説明や景色を楽しめないのはめちゃくちゃもったいないですよ!!
ここから先は軍艦島めっちゃエンジョイしたレポです
今回ヒシルス達は「軍艦島コンシェルジュ」さんのツアーに参加しました。
公式さん↓
予約したのは「軍艦島デジタルミュージアム」とセットのプランなので、まずは軍艦島デジタルミュージアムに向かいます。ここでの順番が乗船の順番になります。割と速い順番で行けたのはラッキーだった!
また、誓約書もここで記入。並んでいる間に規約も読めるので、無駄はないかな、と思います。
「軍艦島デジタルミュージアム」はその名の通り、デジタル技術を駆使して、軍艦島の事を勉強することができる所です。ドローンで撮影した映像や、VRで軍艦島を体験できるコーナーもあってめちゃくちゃ見所沢山!
……なのですが、乗船前ですから1時間くらいしか時間がありません。
長崎旅の記事を読んでくださった方ならうすうす想像がつくでしょうが、
時間がたりない!!!全然足りない…!!!!
しかも同じ船に乗る人が集まるため、混む。VRやりたかったけど人が多くて諦めました……。
ただ、デジタルでなくても、朽ちていく建物の再現模型など、みるものは沢山ありますので、人が多くて全然楽しめないーというわけではありませんのでご安心下さい。
先述の通りヒシルスは詳しくないまま行ったので、冒頭に書いた軍艦島情報は、ここではじめて知りました。
また、展示のクオリティーも高く、わかりやすいのも魅力的です。
炭坑のエレベーターの影像とか、「ちょ、これ絶対こわいよ?!!!」ってなりました。エレベーターっていってもそんないいものではなくて、囲む壁はなくむき出しで、スピードもはやい。板に乗って高速でおちていく感じです。ただでさえ重労働なのにスタートがまずハード。
ちなみに、島のツアー後に再入館もできます。その時は誰もいなくて、乗船前にできなかった鳥の目線で島をみてみよう!みたいな体験もすっとできました。
本物みた後に戻ってくるのは面倒ですが、後から行くのもオススメです。また、1階にお土産も売っていますが、先述の通り、荷物を増やせませんからね。後から買うのはアリです。
いざ乗船!
ミュージアム内で順番に並んで、桟橋まで向かいます。
乗船前の高揚感で全然苦ではありませんでしたが、少し歩きますよ。
船内の席は先着順。どんどんうまっていくので、どの辺りの席が良いかは乗船までに決めておきましょう。
船底の座席は景色が全く見えませんし、二階席でも窓際の2席でないと景色は見えにくいと思います。ヒシルスは運良く窓側に乗れましたが、島までの道中にも見所があるため、ポジション取りめっちゃ重要だわと思いました。
ちなみに、プレミアムシートで予約をすると、そんな憂いは一蹴できます。予算に余裕のある方は検討してみて下さい。実際プレミアムシートは赤い布が被せてあって一般参加者は座れないようになっていますが、良い席が確保されていましたよ。
島までの道中、船から他の世界遺産を見ることができます。
「ジャイアント・カンチレバークレーン」なんか、企業所有のため、船上からしか見学できませんしね!
また、橋をくぐるダイナミックな光景も見所です。
伊王島も経由するため、乗船時間はそこそこあるのですが、全然退屈させないガイドがさすがでした。
余談ではありますが、伊王島、船からみるだけでもリゾート感がすごくあって、あ、行きたい…と思いました。行きたい所に行けるツアーなのに新たに行きたい所が増えたー!
さて、軍艦島についても、いきなり上陸ではありません。
朽ちてキケンな為、立ち入りができない住居ゾーンは船上からの見学のみになります。
一旦停止し、デッキに出て見学!写真もばしばしとれますよ!
ここからは結構ゆっくりまわってくれます。波も穏やかだったため、動きだしても、デッキにいても大丈夫でした。
ただし、揺れますので、荷物やスマホは絶対に落とさないように気を付けましょう。
いざ!上陸!
上陸後は、指定の通路を進んで行きます。
3カ所でガイドさんのお話しもきけますが、独自のガイドなので、録画・録音は厳禁です。
とにかく、自由に見学できるわけではありませんので注意しましょう。
これ、もちろん「世界遺産」ということもありますが、それ以上に、普通に「危ない」。
建物は朽ちているし、崩れてくるかもしれない。足下もごろごろ石が転がっています。指定ルートじゃないと怪我するやつ!!
ここにきて、上司の言葉に実感が伴いました。
「これ数年したら上陸はできなくなるかもよ」
まだ行ってない人に軍艦島の話をするなら、私も言うわ、と思いました。
なんかね、新しいルートも開設される予定ってガイドさんがおっしゃっていましたが、建物は年々朽ちて行くのです。
私が行った時も、壁は一部をめちゃくちゃ補強して残している、みたいな感じでした。
こうしている間も、建物は朽ちていくでしょう。
もちろん、壁のように、手を入れて残すことは考えるのでしょうが、風化をとめることができない以上、危なくて上陸できなくなるかも……っていう想像はできます。
そのために、デジタルミュージアムとして、遺している部分もあるのではっていうのはかんがえすぎ??
とにもかくにも。
なんか、人がいなくなった建物って死んでいくんだな……っていう寂寥感でぐっときました。
帰るまでが遠足です
さて、帰りですが、ヒシルス達は行きに景色を堪能できたので、はやく乗船するよりは、少しでも現地を楽しむことを優先しました。そのため帰りは船底席です。
船底の席の方がクーラーがきいていたので、逆によかった気もします。
帰りも退屈させない仕組みが満載で、お土産がもらえるじゃんけん大会や、オリジナル影像の上映などがあります。
また、カステラでアイスをはさんだオリジナルおやつの販売(しかも安価で買いやすい)があります。
外を歩いたので、冷たくて甘いものがおいしい!
他、軍艦島コンシェルジュさんが開催している他のツアーの紹介もあって、それがなんとも魅力的で、商売上手…!!ってなりました。行きたい所に行けるツアーなのに新たに行きたい所が増えた(2回目)
おわりに
軍艦島ツアー、私は今回行けて本当によかったと思います。
内容が硬派なので好みは別れそうですが、ミュージアムも上陸も、詳しくなくても楽しめるように工夫が沢山されていると感じました。
旅の目的だったので思いが強く、長々書きましたが、ここまで読んで下さりありがとうございました。
おまけ
※グラバー園編参照
いや実際すごいよ、弥太郎と三菱は……。