いいものみたあ……という余韻でつらつら感想書き。
題材とストーリーとキャストが綺麗にはまっていて、ドラマってやっぱり総合力だなあ……とか分析したら色々あるんですが、一番に感じたのは、「ありがとう」の力でした。
って書くと、真面目な感想文みたいですけどね。
①萬平さんは天才です。
②でもそれを支えた福ちゃんがいたからこそ大成できた
ここまではよくある話。
最終回でも周囲の人がはっきりと台詞として言っています。
でもそのあと、
③それを萬平さんが自覚していて
④福ちゃんにちゃんと言葉と態度で伝えている
ここですよ。
これができているから、
⑤福ちゃんもまた萬平さんを自然に支えられる
⑥萬平さんもまた能力を発揮できる
っていういい流れになるんだなーと。
これは別に「福ちゃん」を他のキャラに置き換えても成立するんですよね。だから萬平の周りには人が集まる。
萬平さん自体は、効率のために電流漁法したり、カエルを爆発させたり、お金がなくてもとことん質にこだわったりするマッド発明家なんですよ。普通「ついていけない……なにこの人」ってなってもおかしくない。みてる分にはいいけど、実際身内があれだったらえ?って思うと思います。お小言ばっかりの鈴さんは、実はこの辺の感覚が常識的なキャラでもあるのです。
でも、萬平さんは、ありがとうをちゃんと言える人なんです。
なんか、これ、すごくしみた。
だから、主要キャストにだいすきを伝える最終回に無理がない。
急にいいはじめたわけじゃないからね。
萬平さんにはたしかに天才だけど、それよりも、この人間力が大事だったんだなあ……としみます。
そもそも萬平さんは不器用だから、繕った言葉じゃないんですよ。
だから「まだまだこれから」って本気で思っているし、世良さんにも言う。
「もう○才だからこんな服きれない」「もう○才なのにまだそんなこと言ってるの」「もう○才だからそろそろ■■したら?」
まんぷくの時代だけでなく、現代においても、世間では「もう○才なのに」にあふれています。そんな中、ストレートにこれを言えるなら、そりゃ世良さんも「だいすきや!」ってなるわ。私もなった。
最初にも書きましたが、私はドラマは総合力だと思っています。だから、「作品として」勉強になる部分はたくさんあるのです。
それでも、それ以上に、「人間として」勉強にもなりました。
大事なのは、人間力!
そりゃあ誰に対してもイラっとする日はあるし、萬平さんだって、さっちゃんへの小言とかぶつかることだってありました。
それでも、人に感謝する。ここを忘れてはいけない。いけないよ。
悪口よりも、感謝の言葉。
朝からがんばろう!と思える良いドラマでした。